Photos of Ruins

廃校 - 万世自動車学校哀歌



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自動車学校 門

 鹿児島県加世田市万世というところに、この自動車学校はあった。平成になってからだが経営が行き詰まったのか、廃校となってしまった。

 万世の廃墟の誕生である。吹上浜のあるこの一帯の中で、ここだけは時間が止まったままのようだった。

自動車学校校舎跡地

 あるサイトの情報によって、この廃墟となった自動車学校の校舎が撤去されたと知った。私としてはなんだか淋しく、悲しい思いがするのだが、やはりそのままの状態ではもう危険すぎたのだろう。右の写真は更地になった校舎跡である。

 かつての荒れた校舎内には、教習本や映画、卒業記念用の初心者マークなどが散乱していた。


教習コース発着場と監視塔

 教習のための広い敷地、コースや信号機はもちろん、かつては教習車などがそのままの状態で打ち捨てられていた。コース上に放置された中型バイクもあった。来る度に部品がどんどん無くなっていく様子が悲しすぎた。しかしそんな車両も今はもうない。

 建物として一つだけ残っていたのは、左の写真の監視塔。全体を見渡すためのこの塔も木々にうもれている。

教習コース くすんだ標識

 コースも、来る度に舗装の隙間や端っこの雑草が、この廃墟を包み込むかのように生い茂っていった。建物がなくなった分、残されたコースを初めてじっくりと見た。標識の色も白黒写真のように色あせている。

放置された看板

 これは敷地周辺にころがっていた看板。投げ捨てられているにもかかわらず、今もそのメッセージを発しつづけている。

教習コース交差点

 残されたコースの中心部ともいえる場所もこのとおり。これらの信号機はまるで骸骨のようだ。空虚という言葉をこれほど如実に表しているものはなかなかないと思う。

廃・信号機

 上の写真の逆方向にあった信号機。こんなに悲しい思いをさせる信号機を見たことはない。無惨である。なまじっか青のレンズが残っているだけ、一層無惨に見える。

一輪の花

 生い茂った草木の中に、一輪の花が咲いていた。荒れ果てた自動車学校のコースの一角でこの花だけは「生きている」ことを主張していた。

教習コース標識

 今はもうデザインの変わってしまった踏み切りありの標識。草木に埋もれ、傾いているところが廃墟であることを示している。でも、この蒸気機関車の図柄はなんとなくホッとさせるものがある。

教習コース パイロン

 もう一度あの場所へ行って確かめたい。たとえすべてが無くなっていても、そこに廃墟があったということをこの目で見たい。この気持をおさえることはできなかった。

 そしてここにやって来た。最後にもう一度あの廃墟となった校舎をながめたかったが、それはもうかなわない。


※ 場所ですが、吹上浜海浜公園近くとだけ書いておきます。

※ 警告!※
 建物や場所によっては崩壊の危険など(ほかにもいろいろな意味で)かなりやばいところもあります。また、管理人がおり勝手に入ることのできない所もあります。もしこれをご覧になったあなたが現地に行くときには、それらの危険などがあることを覚悟の上、自己責任で行って下さい。

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